智慧
弁才天の真骨頂とも言える、大慧と称される冴えた智慧は、一口でいえば「こだわらず、滞ることのない、無尽の智慧」で、般若心経などで良く知られる「般若(パンニャー)」とよばれる智慧のことです。

冴えた智慧とは?
「冴える」とは、どんな状態でしょう?
それは、まず「翳りが無い」ことです。
次に「不満や後悔が残らない」こと。
そして「後々のために生かされる」ことではないでしょうか。
つまり「初中後善」といわれる「清浄」な計らいが込められた智慧と言えるでしょう。

智慧と好運の接点は?
「禍転じて福と為す」という言葉があります。
「冴えた智慧」は全てを好運に導く力が有ります。
なぜなら、そこには翳りがないから、本来は全てのものが有する「本来の良さ」を引き出すからです。

「六根」と「六境」は智慧の宝庫
「六根」とは「眼耳鼻舌身意」
「六境」とは「色声香味触法」
ですが、それを自覚に導くのは「六識」です。
「六識」とは「眼識耳識鼻識舌識身識意識」であり、そこに「智慧」が働かなければ、「色受想行識」という「五蘊」が八苦の一つである「五蘊盛苦」に悩まされます。
しかし、ここに「冴えた智慧」が注がれることにより、苦の元であった「五蘊」が生命力の根元となり、努力も忍耐もその全てが喜びに変わるのでしょう。


智 慧